Stan Getz & João Gilberto - Corcovado (Quiet Nights of Quiet Stars)

 ボサノヴァって、正直言うとあんまり掴めない感じがしていて、音楽自体がほわほわしてるから、みたいなこともあるのかもしれないけど、どうもその「正体」みたいなものがどこにあるのかわからないし、それを掘ろうとするととんでもないことになりそうだよな、と漠然と思っていたりします。まぁ、”音楽”そのものがそういうものだとも言えるし、「正体」がわかるものなんて他にもないし、ジャズやラテンだって掘り出したらえらいことになるのは目に見えてるわけですけども。
なので、自宅のCD棚を見渡す感じだと、この曲が入ってる名盤として通ってる盤ぐらいしかなく。「とか言いながら、今はApple Musicがあるもんねー」と思って検索しても、欲しいと思いながら手に入れられていない『3月の水』もなく。追悼の気持ちを半端にしか表せないなぁ、とか思いながらも、追悼の気持ちに半端も何もないわい、と思い直し、この盤を聴いております。
「正体」なんか掴めなくても、気持ち良ければそれで良いのかもしれないな、なんて思ったりしつつ、ジョアン・ジルベルト氏のご冥福をお祈りいたします。