『ゴーグル』回顧録(2)キャスティング

さて、『ゴーグル』回顧録、すっかり間があいてしまいましたが、第2回です。「続ける気あるのか、お前!」てな感じですが、ありますよ、今のところ。


前回は企画の成り立ちを書きましたが、今回からはプリプロダクションについて。まず、キャスティングのお話です。
『ゴーグル』では、メインキャストとして以下の方にご出演頂きました。


【ハルキ役:タモト清嵐さん】
前回の話に出てきた2分のパイロット版でも主役を演じてもらったのですが、長編化が決定した時も「主役はぜひそらんくんに」ということになり、真っ先に声をかけさせてもらいました。当時は確か中学生になったばかり(だったはず)。
いやーそれにしても、若松孝二監督の『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』の予告を見て、いきなりそらんくんが出てきた時にはびっくりしましたよ。出ている事を知らなかったんで。映画館で小さく「おぉー」って言っちゃった。

実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』予告
http://youtu.be/r89FY14Ax38


【カツキ役:野原瑠美さん】
この役はオーディションを行いました。僕も櫻井も他のスタッフも、初めて開催するオーディション。資料出しを各プロダクションさんにお願いするのももちろん初めてだし、その後のやり取りをするのも初めて。当日の運営がちゃんと出来るのか、とか、いい出会いがあるんだろうか、とか、結構ドキドキしながら当日を迎えた気がします。

野原さんは、プロフィールを事前に拝見した時はそれほど印象には残っていなかったんです、正直言うと(すんません)。でも、会場に一歩入ってらっしゃった時に、「あ、何か他の子と違うな」というのを感じました。独特の存在感、っていうと言葉が陳腐ですが、でも独特の存在感があったんです。櫻井くんもそれを感じ取っていたらしく、野原さんにお願いする事になりました。

その他、セリフの多い子役についても、同じくこのオーディションで決定しました。


【ハルキの父役:利重剛さん】
利重さんは、俳優としてだけではなく、映画監督としても大好きな方でした。僕も櫻井くんも。
なので、この役をお願いしてみよう、ってなった時に、かなり緊張した、というか、ビビっていたんですが、利重さんご自身もインディペンデントで映画を作ってらっしゃったという事もあり、我々みたいなどこの馬の骨ともわからんような奴らの話を懐深く理解して下さり、ご出演頂く事になりました。
嬉しかったなー、あの時は。「この作品、よくなるぞ」って確信したのと同時に、「ダメになったら俺の責任だな」というプレッシャーも感じた事を告白しておきましょう。


【ハルキの母役:秋本奈緒美さん】
この役、実は一番最後に決まった役です。手こずりました。
手こずった一番の原因は、初動が遅れた事。要は私のせい、だったんですが、ホントに参っちまいました、なかなか決まらなくて。キャストさんのご予定と撮影のスケジュールが全然合わなかったわけです。
その中で、関係者の方の多大なご協力のお陰もあり、何とか秋本さんにご出演頂けるようになった時は、ホッとしたというかなんというか。自分の力のなさにちょっと凹んだりもしました。

そういう中でご出演頂く事になった秋本さんにも、我々の状況を温かく理解して頂き、本当に助かりました。


他にも、小林且弥さん、猪狩元秀さんなどにもご出演頂き、大満足のキャスティングが出来ました。当時ご協力頂いた皆さん、今更ではありますが(且つブログ上ではありますが)大変お世話になりました。ありがとうございました。


で、もう一つ忘れちゃいけないのが、エキストラの皆さん。
小学校が舞台として登場する『ゴーグル』では多数の小学生のエキストラさんが必要だったんですが、櫻井くんの母校である日立市の河原子小学校の児童の皆さんにご出演頂く事が出来ました。
事前に先生方にお願いした所、かなりの数の児童の皆さんが希望してくれたとの事で、大変嬉しかったのを覚えています。あの頃小学生だった皆さんも、もう高校生とか大学生なんですねぇ。いやー、なんか、時の流れを感じますわ…。



という事で、『ゴーグル』は櫻井くんの故郷、茨城県日立市で撮影したんですが、次回はプリプロ第2弾という事でロケーションの事を書こうと思います。多分。



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