『ゴーグル』回顧録(1)企画の成り立ち

さて、ブログ引っ越し後、一発目の更新は『ゴーグル』回顧録です。

とはいえ、いきなり何の話?ってなるかもしれないので、『ゴーグル』アンコール上映の情報を上げときます。


『ゴーグル』夏休み特別アンコール上映】

マルモのおきて』脚本家・櫻井剛 監督作品
文部科学省選定(青年向・成人向)
第5回光州国際映画祭(韓国)招待上映

『ゴーグル』(2005/55分/ビデオ)

脚本家/映画監督、櫻井剛。33歳。一児(娘)の父。
7月3日に最終回を迎えた『マルモのおきて』で脚本を担当、独身男マモルが病死した友人の子供二人(+しゃべる犬!!)を引き取り共に生きる姿をハートフルに描き、不安を抱える日本をちょっぴりあたたかくさせました。
『ゴーグル』は彼が28歳の時の初監督作品であり、『マルモ』の原点です。虐待をテーマにしているものの、焦点はあくまでも「子供の世界」に合わせ、子供の生きる力を信じる。『マルモ』へと受け継がれる、櫻井剛のつよく優しい視線がそこにはあります。スクリーンからあふれ出る、子供たちの生きる力は必見です。

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ある朝、ゴーグルをつけて登校してきたハルキ。同級生はからかうが、そのゴーグルは父から受けた虐待のあざを隠すためのものだった…。 虐待の連鎖は断ち切る事が出来る ─ そんな作り手の願いを込めて作られた本作は、シビアな現実と孤独な戦いを続ける子供達の「たくましさ」を描き出していく。

出演:タモト清嵐、野原瑠美、利重剛秋本奈緒美小林且弥 他
監督・脚本:櫻井剛
http://homepage1.nifty.com/tollywood/ppp/
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☆New!!!☆
櫻井監督の来場が決定!
『ゴーグル』マルモのおきて』について語ります。ぜひお越し下さい!!
日程:7/30(土)14時の回終了後
(14時の回をご鑑賞頂いたお客様がご覧頂けます)

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『ゴーグル』夏休み特別アンコールロードショー
7月30日(土)〜8月12日(金) *火曜&8月6日(土)は休映
(14:00)|15:30|17:00|20:00 *カッコ内は土日のみの上映
900円均一(中学生以下500円)

短編映画館トリウッド
世田谷区代沢5-32-5-2F
TEL 03-3414-0433
http://homepage1.nifty.com/tollywood/
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という事で、まずは企画の成り立ちから。


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トリウッドで上映したイベント「ベリーショートスペシャル#2」*1用に、『ゴーグル』の2分間のパイロット版を制作。


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イベントは座席稼働率98%という大盛況のうちに無事終了。『ゴーグル』は元々長編化するつもりだったので、それの準備に取り掛かる。


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↑とほぼ同時期、トリウッドの大槻さんより「山本がプロデューサーで1本映画作らないか?」という連絡をもらう。「やります」と即答し*2、茨城にいた櫻井くんに「『ゴーグル』作れるから、今すぐ東京に来い」という半ば脅しのような連絡*3をする。


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大槻さんを含むエグゼクティブプロデューサーの方々とお会いし、『ゴーグル』の製作が決定。脚本作業と撮影準備に入る。



こんな感じで企画が始まりました。ずいぶんあっさりな感じになったな。
ま、いいか。

今改めて書いてみると、タイミングって大事だなー、と、アホみたいな顔でポケーっと感じております。あのタイミングじゃなかったら、『ゴーグル』は作ってないかもしれないですからねぇ。

あと、「ベリーショートスペシャル#2」、今見るとかなり豪華なラインナップだなー、と(当時ももちろん豪華だと思ってましたが)。ちなみに、ご参加頂いた皆さんとのやり取りは基本的に私が担当しました。
頑張ったなー、俺。


という事で、次回はプリプロダクションについて書いていきます。予定、ですが。




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*1:1つのテーマ(縛り)の中で15人の作家がそれぞれ2分間のショートフィルムを制作し、一挙に上映するというイベント。ご参加頂いたのは、曽我部恵一さん・村田朋泰さん・深川栄洋さん・柴田剛さん・宇田敦子さん・大久保ニューさん・天野天街さん・池田宏彦さん・猪俣ユキさん・高柳元気さんの10名。+企画・制作を担当した我々「Veltga Film 613」のメンバー5名で、「嘘にまつわる話/朝始まり、夜終わらなければならない」というテーマで行いました。公開時、ほぼ日さんに取材して頂いたページがあるので、リンク貼っておきます。http://www.1101.com/today/2004-07-13.html

*2:その当時、プロデューサーなるものが具体的にどんな仕事をするのかも知らず、現場に出た経験もほとんどなかったんですが、ここで躊躇してたら何も始まらない、っていうのがドワーッと湧いてきて、自信も何もなかったんですが即答しました。

*3:大槻さんから連絡を受けたのが、東京ビジュアルアーツに向かう途中の市ヶ谷の路上だったんですが、そこで立ち止まり、すぐにメール(だったか電話だったか、そこら辺は曖昧)をした記憶があります。「このチャンスを逃してはならん!」って気持ちだったんで、多少脅し的な要素が含まれたのかもしれません。