Moe and ghosts × 空間現代 - 不通

不通

不通

  • Moe and ghosts × 空間現代
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥200

TBSラジオリスナーなんですけども(だからこそ、しつこいですけども、「粋な夜電波」の終了が解せないし、残念なわけです)、キンチョーのゴキブリのCMをまぁなかなかの頻度で耳にしておりまして、ゴキブリであり作家である、という“先生”の声が、いい声であると同時に妙な説得力があるんだよなぁ、誰なんだろ、と思っていたら、町田康だというのをつい最近知りまして、たまげた山本です。町田康なのかー。あんな声だっけ?そりゃ説得力あるよなー。面白いなー。

G作家の小部屋 | ラジオCM | KINCHO 大日本除虫菊株式会社

 

ということで、前にも書いてるけど、そん時とはカテゴリー違うから良しとしよう(←自分に向けて)。

まず、Moeさんのラップが大好きでして、声のトーンと早口具合がもうたまらんのですよ。フロウがどっしりしてるわけでもないし、かと言ってアイドル的な可愛らしいラップでもないんだけど、攻撃的とまでは言わないけど、常に前を向いているというか、どんどん前に進もうとしている感じが良いんですよね。高いけど高”すぎない”トーンもいいし。

で、空間現代と一緒にやってるわけですが、この変拍子と生演奏と、Moeさんのラップがいい感じなんですよねー。何もかも不安定、というか。何も”合ってない”ように見えるマリアージュ、というか。ざっくりと大きな範囲の中で好き勝手やってる秩序。とでもいうか。この辺りは、ポリリズム云々というよりも、そういったものに影響を受けたロック/ポップス/ラップ、に、割と昔(20代前半の頃にナンバガ向井秀徳からPanic Smileを経て、菊地成孔に至る、みたいな流れからジャズを通してポリリズムの存在を知ったわけです)から親しんでいた、というのが大きいんだろうなぁ、と、今振り返ると思ったりします。

揃っている美しさ、もあるけど、ハチャメチャな美、もあるよね。