相対性理論 - LOVEずっきゅん

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テレビアニメの『ハイスコアガール』をトリウッドで特別上映してまして(8/9までです。8/38/6は全話を1日で観られます)、まぁ映写チェックやら何やらで全話(115話を上映しています)を観たわけですが、あれ、面白いですね。今更何を言ってんだ、って話ですけども。

ヒロイン二人の可愛らしさももちろんだけど、何より、主人公が真っ直ぐに好きなもの(ゲーム)を追いかけて楽しんでいる、ってのが、すごく心地よいというか。あくまでゲームを基本に人間関係も形作られてて、格ゲーがベースにあるから対峙する場面ももちろんあるんだけど、その前提としての「仲間」の意識と、「ゲームって、楽しいよね」って意識が、主人公を通して素直に表現されてて、なんか良いなぁ、と。

で、いわゆるラブコメ、なので、その辺のドギマギする感じも見ててニヤニヤしちゃうし、こりゃ確かに人気になるわい、と思っている山本です。前口上の割になげー文章だけども。

あ、主人公の母ちゃんがいい感じよね。ネタバレになっちゃうと申し訳ないけど、OVA版(だったと思う)で主人公が自宅でときメモをプレイする回があって(付き合ってほしいと言われている同級生の女子/なんとなく両思いっぽいけどそこまではっきりと思いが通じてるわけではない女子、の姉ちゃん/ゲームも含めて自分に対して理解のある母、の3人の前で恋愛シミュレーションゲームをやる、って場面なんだけどね)、そん時に主人公の部屋のベッドに寝っ転がってプレイを見てるんだけど、途中で布団に入るんだよね、かーちゃんが。この感じ、あのかーちゃんだからね、っていうのがすごく感じられて、好きな場面です。

 

と、長めの前口上になりましたが、せっかくなので少し関連する曲、ということでこれを。『ハイスコアガール』のエンディング曲がやくしまるえつこさんなんですが(その曲にしない、ってのがややこしい所よね)、彼女が所属するバンドの曲であります。

もう正直な所、いつどこで知ったか、というのはさっぱり覚えてないんですが、その時点で少し自分の中で下火になっていた「日本語によるオルタナティブロック」というものがこのバンドによって(少しだけ)再燃した、という記憶がありまして、キャッチーなメロディーとまさに「オルタナ」的なバンドの演奏と(この曲のギターのリフとかは、オルタナというより歌謡曲的なアプローチも感じられますが、リズムセクションの”やりすぎ”な感じも含め、すごくオルタナだなぁと感じたりします)、意味を成してるのか否か判断がしづらい歌詞と決してうまくないけど耳に残るボーカルと、まぁ要は、懐かしさと新しさが同居しているように感じられて、一聴して気に入った次第です。

で、最近出たライブアルバム『調べる相対性理論』に収録されてるこの曲も聴いてみたんですけど、それまでどこかで「人じゃない」印象すら感じていたこのバンド、この曲が(それが大きな魅力でもあったわけですけども)、しっかり「人」の曲に感じられてグッときたんですよね。まぁ巷の言葉で言うと”エモい”っていうんですかね?血が通ってる感じがして、すごく良かったです。

それこそ、『ハイスコアガール』はゲームを中心にした恋愛事情についての物語、ですが、ゲームが持つ無機的なイメージよりも、それを介して繋がる人間同士の感情のやり取りにグッと来る(そういう意味で言うと、主人公と特別な関係になる主要人物が”ほぼ喋らない”けど、表情とゲームのプレイで感情が伝わる、というのは、まさに、って感じの設定ですよね)、というのと同じような印象と言いますか、このアニメのエンディングをやくしまるえつこさんが歌ってる、というのは、至極納得だなぁと思っているわけです。