『ゴーグル』回顧録(6)脚本

『ゴーグル』アンコール上映、いよいよ本日から始まりました。8/12(金)までです。皆様ぜひお越し下さいませ。私もトリウッドにいる日がそこそこありますので。

上映詳細はこちらで↓
http://d.hatena.ne.jp/p_yama_film/20110713


で、回顧録はもう第6回です。

いつまで続けましょうかね。とりあえずプリプロはここら辺で終わりにして、次回から撮影について書こうかと思ってるんですが。
ちょっと書き出してみましょう。

7. 撮影〜日立編
8. 撮影〜東京編
9. 撮影〜続・日立編
10. ポスプロ〜編集
11. ポスプロ〜音関係
12. 宣伝〜全体
13. 宣伝〜印刷物など
14. 宣伝〜試写会やら取材やら
15. 公開〜東京編
16. 公開〜日立編(地方含む)


………。
多いな……。
ま、書きますよ。自分で書く、って言ったんですから。書きますよ、このやろー。


と、不毛な逆ギレをしていてもしょうがないので、今回はプリプロ最終回、脚本についてです。

スタートは確かプロットから、でした。長めのあらすじみたいなもんです。2分のパイロット版制作後、櫻井くんがこのプロットを書き(確かそうだったはず。もしかしたらプロットが先にあったのかな?忘れました)、そこから脚本にして、改稿を繰り返していきました。

改稿作業は、櫻井くん、トリウッドの大槻さん、ディベロップメント担当の大槻由香里さんの3名が、メールでやり取りしながら進めていく形。そうなんです、私は改稿作業に基本的には絡んでいませんでした。
基本的には、というのは、そのやり取りは全部CCで送られてくるので流れは把握してるし、もちろん意見を言う時もあるから、全く関与してなかった、ってわけではない、っちゅー事です。


当初櫻井くんは、この改稿作業に戸惑いを見せてました。複数人の意見を、自分が書く脚本に反映させながら(もしくはさせずに)直していく作業、というのをあまり経験していなかったからです。
ただ、最初から一貫していたのは、「ちゃんと伝わるものにしたい」という事。脚本を読んだ人、そしてそれが映画になった時の観客の皆さんに、自分が意図している事をちゃんと伝えたい。

扱う題材の重さもあり、それをとにかく念頭に入れて櫻井くんは改稿作業をしていた、と聞いた覚えがあります。なので、まず最初の「観客」である私達の意見にも柔軟に対応するよう心掛けていたようです。

とはいえ、なかなかうまくいかない時ももちろんあるので、そういう時は相談に乗ったり、改稿作業をしているメンバーで会って時間をかけて話をしたり。脚本は、映画の根幹をなす重要なものなので、撮影直前まで繰り返し繰り返し、直しの作業をしていました。


ま、そうなんですけど、こっちとしては気が気でないわけです。

どうしてかというと、スケジュール的に準備は同時進行で行う必要がありますから、これまでの回顧録で書いてきたような作業(ロケーションやらキャスティングやら)を、脚本の進展に合わせて進めていかなければならないわけですよ。
そうするとですね、例えば「前の稿にはいなかった人物が登場!」とか、「前の稿にはあった場面が削除!」とか、そういう変更ごとにアワアワしちゃうわけですよ、私としては。ただでさえ初めての作業が多くてあっぷあっぷなんですから。

なので、「早く決まれ!」と思ったりしながら、でも変更点を読むと「うーん、確かにこっちの方がいいよなー」と思ったり、内心ではかなりアンビバレントな状態になっておりました。


まぁ、一番大変だったのは、そういう改稿作業をしながらバンバン私から仕事を振られていた櫻井くんだと思いますがね…。悪い事したなー、あの時は(←あんまり思ってないように聞こえますが)。



という感じで脚本も完成。いよいよ撮影が始まります。
次回の回顧録は「撮影:日立編」。色んな事がありましたが、思い出せる範囲でゆるりと書いてみます。




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